絵の好きな小学校高学年の子1人をみる話から人数が増えて7人を見る事になり、高校の頃の美術のノートをひっぱり出して準備を始めました。市販の美術のテキストよりもやはり実技の時間に先生が注意していた事が参考になりました。
モチーフはアルミのカップ、テーブルランナー、紙袋の3つ。私がテーブルに配置したものを描いてもらいました。
バックからモチーフを出してテーブルに配置していると、見ていたママさんが
「…え?描くのこれ?!」
と驚いたので私も
「…え?なんで…?」
と一瞬なりました。
そういえば私も絵を始める前、練習用デッサンはお花だとかティーカップだとか何となく綺麗でオシャレな感じのものを描くものだと思っていました。
今回このモチーフを選んだのは、「違う素材を描き分ける為」で、子供でも描けるような「形の難しくないもの」だったからです。
実は子供に教えるのはこのボランティアが初めてではなく、学生の時アルバイトでお絵かき教室のアシスタントをしていた事があります。
その時もこのワークショップでも、年齢が上がるにつれて制作の進みが遅かったです。園児や低学年の小さい子はすぐに作り出しますが、大きくなると試行錯誤するようになるんですね。
だからできれば大きい子には事前に何を制作するか伝えておけばいいと思います。(この会はデッサンだからそうもいきませんが…)
面白かったのが小さい子のデッサン。最年少が6才!だったのですが、見ている角度からは明らかに違う角度でした!でも味のある作品に仕上がって本人も満足だったようです。
デッサンだと図工や色を使った制作ではないので小さな子は途中で飽きるかと思っていたのですが、
「ここが上手に描けたね」
「大きく元気のいい絵だね」
「こんなところに気が付いたんだね」
とこまめに声をかけて、モチベーションをキープしていました。
10才前後になると得意な子は本当に上手。ママさんが子供の絵を額に入れて部屋のあちこちに飾っていたのでヤル気が出ていたのも上手になった理由のひとつかもしれません。
モチーフも影や陰も書き込んで、はじめての練りゴムも使いこなせているようでした。
逆にあまり描く事が得意でない子には「何時までに仕上げるから、この時間位までに全体のおおまかな形を描こうか」といった具合にアドバイスし、「自分のやり方の方がよかったらそれでもいいんだよ」と付け加え制作してもらいました。
子供に呼ばれたらアドバイス、また手を上げて呼ばれたらアドバイスとあっと言う間のデッサンワークショップでした。